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牛をお肉にするという事|放牧経産牛販売します



こんにちは!上の山放牧場で放牧経産牛を販売している渡邊強です。

「上の山」は「うえのやま」って読むので決して間違えないでください!!笑



2年ぶりに放牧経産牛を販売します!

そして、そして、久しく販売していなかった放牧経産牛ですが、今年、2年ぶりに販売する事が決まりました!!

2025年3月屠畜予定の放牧経産牛「すすき」13歳。2011年産まれです。



どうでしょう?この立派な姿。惚れ惚れしちゃいますよね。13歳というと、一番最初にお肉にした「わかはな」と同じ年齢。



我が家では現在最高齢であり、群れのボスでもありました。

すすきの事についてはまた別のブログでまとめます。

正直今は、すすきをお肉にする事を決めてから毎日緊張感でいっぱいです。


そして、今日は牛をお肉にするという事について思っている事を書いていこうと思います。

牛をお肉にするという事

牛をお肉にするという事。それは、生き物の命を奪う事。

当たり前の事だけど、肉には必ずついて回る事です。

これに対して、きっと皆さん色々思うところがあると思います。

かわいそう、

食べるために飼っているんだから仕方がない、

動物の命を奪うなんて最低な行為だ、

大切にいただこう、とか。

人によって様々だと思うし、できれば考えたくないような事かもしれません。



牛を飼っている自分としては、動物に関わっている自分と、畜産農家としての自分、2つの思いがあります。

動物に関わる立場としては、正直つらい気持ちです。

僕は牛が好きでこの業界に入った。

牛は可愛いし、愛くるしい。時にムカつく事もあるけど(掃除したばかりの餌箱にう〇こされた時とか、etc)

そんな毎日、顔を合わせている牛の寿命を自分の判断で決めてしまう事、

もうこの牛には会えないという事はやっぱり悲しい事だし、つらい事です。

矛盾しているようだけど、そうなんです。


だけど、畜産農家としては

「ここまで死なせず、元気なまま牛肉まで持ってくることができて本当によかった」

と思っています。


なぜなら、牛は決められた屠場で処理され、検査に合格した牛肉しか流通ができず、

もし牛舎や放牧場で死んでしまったら、産業廃棄物として処理しなければいけないから。


これほど悔しく、無力感を感じ、嫌なことはないです。

生気のない牛を前に、反省以外なにも残らない。

牛肉として流通することができれば、その先に食べてくれる人の笑顔が待っている。



どうせ死ぬんでしょ?って言われるかもしれないけど、同じ「死」でも僕は「意味合い」も「過程」も「その先に待っているもの」も違うと思って、自分の中で納得しています。




そうして向き合ってきた牛だからこそ、最後まで自分の責任で、美味しいと思ってもらえるように、大切に食べてもらえるように牛肉を届けたい。

そう思いながら「すすき」という牛とも向き合っています。


ただこれはあくまで僕の生産者として、こうありたいと思っている事です。牛自身は美味しく食べてほしいなんて1ミリも思っていないです。


お肉にする事や食べる事に対して、これだ!っていう答えはないと思っています。

「命とかそういう事は抜きに、ただただ美味しく味わう」っていう考え方だってあるべきだし、大切で、僕もそういう時間の方が多いです。


結局「自分の中でどう納得できる考え方を見つけるか」なんじゃないかなと思います。


そして今回、お肉になる「すすき」をみなさんとリアルタイムで育て、見守っていきたいと思っています。

それはすすきを育て、お肉になる一連の事を知ったうえで、食べた時の美味しさや感動を僕一人ではなく、皆さんと共有したいから。

もっと「すすき」という牛を知ってほしい僕自身の思いがあるから。

もし3月までにすすきに会ってみたい、と思う人はSNSでDMやメールで連絡をください。(もちろん防疫対策をします)


牛舎で牛達とお待ちしています。

ここから約2ヶ月すすきを元気な姿で送り出せるよう頑張っていきます!!



 
 
 

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